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野田首相会見 矛盾だらけの破綻した「冒頭発言」をテキスト分析 

野田首相会見 矛盾だらけの破綻した「冒頭発言」をテキスト分析 

 → http://www.kantei.go.jp/jp/noda/statement/201112/16kaiken.html

 野田首相の会見での「冒頭発言」は、首相官邸(政府当局)が用意周到にまとめたテキスト(原稿)にもとづくものだ。

 入念に準備したはずの、「事故収束」宣言テキストだが、矛盾だらけで破綻が目立つ。

 黒を白と言いくるめるわけだから、霞が関「ノミのサーカス」団(由来は拙著、『世界が見た福島原発災害 2』 緑風出版・第18章に……)の台本書き(誰だろう?……)としても、ほんとうは投げ出したい「作文」だったはずだ。

 破綻箇所は以下の通り。


 ◇ これを受けて本日、私が本部長を務める原子力災害対策本部を開催をし、原子炉が冷温停止状態に達し発電所の事故そのものは収束に至ったと判断をされる、との確認を行いました。これによって、事故収束に向けた道筋のステップ2が完了したことをここに宣言をいたします。

 「事故そのもの」は「収束に至った」としながら、その直後に「事故収束に向けた道筋(=ステップ3以降)」がこの先に待ち構えていることを認めている!……つまり、事故は収束=終わっていない!

 ◇ 万一何らかのトラブルが生じても敷地外の放射線量が十分低く保たれる、といった点が技術的に確認をされました。

 これは冒頭に紹介した、冒頭発言のハイライトといえる部分の直前に語られた科白である。「事故が収束」しているのなら、こんご、「(敷地外に「十分低い」放射線が放出されるトラブルは)万が一にも起きるはずはない。つまり、「トラブル」という名の事故を想定している。「想定外」ではなく! しかも、一万分の一の確率で〔苦笑……もちろん、これは冗談です〕

 ◇ これによりましてステップ2は完了いたしますが、原発事故との戦いが全て終わるわけではありません。これから原子炉については、事態の安定を目指す段階から、廃炉に向けた段階へと移行します。政府としては改めて今後のロードマップを明確にし、発電所の安全維持に万全を期しながら、廃炉に至る最後の最後まで全力を挙げて取り組んで参ります。

  「原発事故そのもの」は収束したと言ったその舌で、こんどは「原発事故との戦いが全て終わるわけではありません」という、この離れ技! 

 さきほど紹介したニューヨーク・タイムズの記事も、あきれたように、野田首相の以下の発言の紹介で記事を終えている。

 “Not all of our battles are over,” Mr. Noda said, “but we will fight to the end.”

 訳せば、こうなる。

 「戦いはまったく終わっていない。しかし、われわれは最後まで戦うだろう!」

 事故が収束したと言いながら、まだ、まったく終わっていないから、最後まで戦い続けますから、どうか世界のみなさん、私たちの過ちを許してください……

 一見、勇ましい口調の裏に、ニューヨーク・タイムズによって全世界に拡散した、こんな恥ずかしいメッセージが込められていたわけである。

Posted by 大沼安史 at 09:00 午前 | Permalink

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