02 05

漁師「(4月からの新規制値で)今の8割はだめ に」

2012年02月04日21:29
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65788831.html

漁師「(4月からの新規制値で)今の8割はだめ に」
福島沖の魚介類セシウム汚染調査結果発表:報道まとめ

福島県が、福島原発20キロ県外の魚介類が含む放射性物質の調査検査を発表しました。漁師は、4月から新規制値「セシウム100ベクレル/kg」が適用されることを踏まえて「今のだいたい8割はだめになる」と懸念しています。

同時に、全国のスーパーが、魚介類の産地の表示に取り組んでいます。

▼放射性セシウムが人体に与える 医学的生物学的影響: チェルノブイリ・原発事故被曝の病理データ



▼水産物の放射性物質 調査結果を説明 | NNNニュース

『県が福島県沖の魚介類の放射性物質の検査を行った結果、23種類の魚介類で国の暫定規制値を超えたことがわかった。』

これまで福島県の漁師たちは漁を自粛してきたわけです。その検査の結果が発表されました。

『県は、警戒区域を除く県内の沖合いで毎週、魚介類を採取し、放射性物質の検査をしている。

この検査結果に関する相双地区の漁業関係者への説明会が、きょう相馬市で開かれ、147種類2239の魚介類の検体のうち、23種類154検体で国の暫定規制値を超える放射性セシウムが検出されたことが明らかにされた。』

放射性セシウムのみの検査のようです。ストロンチウムについては言及はありません

警戒区域は「原発の半径20キロ圏内」。つまり、この検査は原発の半径20キロ以上の場所で行われているものですね。

ちなみにこの検査は『暫定規制値』に基づく検査です。暫定規制値は、『1キログラムあたり500ベクレル以下』です。

4月1日から、新しい規制値「放射セシウム1キログラムあたり100ベクレル」が施行されます。だから、今の段階の『規制値超』の判断はほとんど意味を成さないわけです。

とりあえず、暫定規制値での検出結果について発表したというわけですね。

『最も高かったのはいわき沖のコウナゴで、1キログラムあたり1万4,400ベクレル、ヒラメなどからも高い値が検出』

コウナゴの放射性セシウム検出は相当高いですね。ヒラメの値が報道されていないのが気になります。

『ただ、カツオやイワシなど回遊性の魚や、エビやカニ、イカやタコなどは値が低いことがわかった。』

なぜ、数値を報道しないのでしょうか。これでは、報道の意味がありません。不安が広がるだけです。

『県は「沖合い10キロ圏内で獲れる魚介類は高い値が出る傾向があるが、沖から離れた場所は影響は少ない」と分析』

10キロ圏内で区切ろうとする意思を感じますが、10キロという区切りで生体濃縮に区切りがつくわけがありませんから、説得力はもちません。あくまで、現段階での県の判断がこれだということに過ぎないわけです。

『しかし、出席した漁師からは複雑な声も聞かれた。

*出席した漁師インタビュー

「先が長い。見通しが。4月に入ると(暫定規制値が)500から100になるってみんなわかってるから、100になると今のだいたい8割はだめになるから」』

ごもっともですね。漁師さんの発言が最も慎重です。一番辛い漁師さんがもっとも正確な判断を行おうとつとめているところに、胸が引き裂かれる思いがします。

以前このブログでも書きましたけれども、漁師さんは漁をすることが本分なのですね。その漁師さんが自ら漁をしないことを選んでいることは、非情な決断を自ら下しているということなのです。

一方、事故を起こした東電、そして対策に不備がある原発を動かそうとしている各電力会社が今後も原発を動かそうとしているわけですね。

なぜ被害者の漁師さんのほうが、身を切る思いで、漁をしないことを選ばなければいけないのだろうか。で電力会社は原発を続けることを選んでいるのだろうか。僕は大声で電力会社にバカヤロウと叫びたくなります。実際に部屋で叫んでいますけれども。

『県は今後も検査を続け、漁業の再開に向けて検討を進めることにしている。』

これは、とても辛い一文です。なぜならば、このフレーズは、裏をかえせば、漁をしないことを検討するということを示しているからです。

繰り返しますが、陸地を除染すればするほど、海が汚れるのです。漁師さんたちは、どれだけこの矛盾に我慢ができるのでしょうか。漁師さんたちの気持ちを斟酌すると、どう仕様も無い気持ちになります。

▼asahi.com:水産物調査、原発南側で高い放射性物質-マイタウン福島

『海域別では福島第一原発より南側の、水深50メートルより浅い一帯の水産物から、比較的高い濃度が検出』

『100メートルより深い海域では総じて低いが、エゾイソアイナメ(ドンコ)とマダラは高い数値が出ている』

『浅い海域は昨年5月時点に比べて低下』

『水深30メートルより深い一帯は8~10月に高い数値が検出されており、深い海域への拡散傾向がうかがわれる』

だんだん深いところにセシウムが鎮火していっているということなのでしょうか。

『魚種別では、メバルの仲間が依然として高いまま。』

『逆にエビ・カニ類やイカ・タコ類、回遊性浮魚のカンパチなどは低く、魚種によって差』

『食物連鎖による放射性物質の移行を考慮し、餌の生物も調べた結果、ヤナギムシガレイなどの主な餌になる沖合の多毛類(ゴカイの仲間)が比較的高く、今後の動向を注視する必要』

つまりは、小さな魚介類の生体濃縮が進んでいるということでしょう。今後、大きな魚介類の生体濃縮が進むということなのでしょうか。

『質疑では「調査場所を増やしてほしい」などの意見が出た。説明会は3日も新地町で開かれ、いわき地区での開催も検討している。』

▼魚介の高濃度続く 第1原発から南の海域(福島民友ニュース)

『モニタリング調査の結果を福島第1原発の南北や水深ごとに九つの海域に分けて集計したところ、七つの海域の濃度の平均がそれぞれ1キロあたり48~155ベクレルだったのに対し、原発南の水深の浅い2海域がそれぞれ同504ベクレル、244ベクレルで、最高値も高かった。』

断然南のほうが、高いですね。

▼第一原発の南側浅い海域の魚介 高濃度放射性物質…福島 : 健康ニュース :
yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)

『浅い海域を中心に、北から南に流れる沿岸流の影響とみている。』

茨城県の調査結果を知りたくなってきました。

以上、2012年2月4日21:05段階での報道の差異をまとめました。

また、同時期に、スーパーの水域表示についての報道もありました。

▼スーパーの魚販売、漁獲水域の表示広がる : ニュース : グルメ : YOMIURI
ONLINE(読売新聞)

『北関東を中心に約140店を展開するスーパーのカスミ(本社・茨城県つくば市)は、1月上旬から、北海道から千葉県沖までの太平洋でとれた魚の産地について、水域に区分して表示する取り組みを始めた。』

『大手スーパーの西友も1月13日から、一部店舗で、回遊性魚類を中心に、とれた水域が確認できた魚について、順次、表示を始めている。』

『「イオン」「いなげや」など他の大手スーパーでも同様の表示が広がっている。』


などと、スーパーの取り組みを報じている。



『日本農林規格(JAS)法では、生鮮魚介類は原則として、「~県沖」などと、とれた水域名をトレーなどに記載することになっている。一度の出港で複数の水域を移動して魚をとる場合は、水揚げ港や水揚げ港がある都道府県名を書くことも認められている。

しかし、東京電力福島第一原発の事故を受け、消費者から産地表示を明確にするよう求める声が高まり、水産庁では漁獲した水域名を示すように求める指針を昨年10月に都道府県などに通知した。

指針では、回遊性魚類の場合、東日本の沿岸200カイリ内を6水域に分類、200カイリより東を「日本太平洋沖合北部」とし=表=、トレーなどに表示するように求めている。

沿岸性魚類については、「~県沖」と表示する。どの県域か明確にならない場合は、回遊性魚類についての表示方法に従うこととする。』

ざっと整理すると。

今までは、

●生鮮魚介類は一緒くた・・・「?県沖」などと表示。または水揚げ港や港がある都道府県名を書く。

ということだったのですけれども。

次のような表示を、水産庁が求めたということになります。

●回遊性魚類・・・200カイリ内を6水域に分類で表示。200カイリ外を「日本太平洋沖合北部」と表示。

●沿岸性魚類・・・「?県沖」と表示。明確にならない場合は、回遊性魚類の表示方法。


つまり、魚の種類によって、表示を変えることを求めたということですね。これで、岸に近い比較的浅い海域の魚(放射性物質を含みやすい魚)について、区別し、表示方法を変えるということなわけです。

どこまでこれが徹底されるのでしょうか。こういったルールに安心して消費者が従える様になるためには、ルール違反をする人たちがいないということが前提です。
スポンサーサイト
Comment
Trackback
Comment form
 管理者にだけ表示を許可する

tomo

Author:tomo
ジャーナリスト、池田知隆のブログです。最近の記事、イベント情報などを掲載しています。

池田知隆公式サイト
http://ikedatomotaka.main.jp/
E-mail; PEB00015@nifty.com

大阪自由大学サイト
http://kansai.main.jp/

プロフィール
10 | 2017/11 | 12
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -
カレンダー
カウンター
QR

Page Top
Powered by FC2 Blog | | Template Design by スタンダード・デザインラボ