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風力発電、5年で原発を逆転? 海外で増加、国内は低迷

風力発電、5年で原発を逆転? 海外で増加、国内は低迷
朝日2012年2月21日
http://www.asahi.com/business/update/0220/TKY201202200449.html
世界の風力発電と原発の総出力

 世界の風力発電の総出力は昨年末で約2億3800万キロワットに上り、10年間で10倍になったことが分かった。横ばい状態の原発とは対照的で、今の伸びが続けば、5年以内に逆転しそうな勢いだ。

 世界風力エネルギー協会によると、世界全体でこの1年間に約21%、4100万キロワット増えた。10年に米独を抜いてトップに立った中国がさらに大幅に増やして約6300万キロワットに達した。深刻な経済危機に見舞われた欧州も独英で各100万キロワット以上導入されるなど、欧州全体で前年より約12%伸びた。

 世界の風力発電は2001年末時点では2390万キロワットに過ぎなかったが、08年には約5倍に増え、それから3年でさらに倍増した。

 一方、11年末の日本の総出力は、中国がこの1年に導入した量の約7分の1の約250万キロワット。前年比7%の伸びにとどまった。


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市民エネルギー研究所ホームページ
http://www.priee.org/modules/pico2/index.php?content_id=45
主役に育つドイツの風力発電(1)
~ 海上への誘導策が功を奏し急拡大へ ~
井田 均/市民エネルギー研究所
「地球号の危機ニュースレター」No.295掲載



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ドイツで電源としての風力発電が急拡大の兆しを示している。2004年4月からの海上風車誘導策が奏功、北海、バルト海への海上風車の建設計画が続々名乗りをあげている。電力会社の費用負担とされている海底送電線の建設が隘路になる可能性もあるが、数年後には陸上と併せて8000万kWもの発電風車がドイツに出現しそうだ。そうなると、政策判断次第では、2020年に予定した脱原発の十数年もの前倒しも可能になる。



ドイツの風力発電の歩み

ドイツで風力発電から買電を開始したのは1991年。しかも買い上げ価格は、電力料金の90%という高い水準。これを国の法律で決めている。しかしその後、電力料金は次第に低下。だからその一定割合と決めた風力からの買い上げ価格もそれと歩調をあわせて低下していった。だから国による買電が始まった91年初頭に6万8000kWだった発電風車は、97年末に至っても208万1000kWに過ぎなかった。

これではならじ、と国は98年、電力料金の低下に係らず買い上げ価格を一定に決めた。その結果、98年末は287万4000kW、99年末は444万2000kWと急増した。
2000年4月からは、「循環エネルギー促進法」を施行、風が弱い地域に立った発電風車からは、1kWh当たり9ユーロセント(12.24円)という高い価格で買い取る期間を長く設定する、という画期的な政策を取る。
この結果、風が弱い南ドイツを中心に風車建設が20%も増加、2000年末611万3000kW、2001年末875万3000kW、2002年末1200万1000kW、2003年末1460万9000kWと拡大が続いた。



2004年の新法

2004年4月に施行された新法は、これからの発電風車の建設地は、風が陸上より平均20%強く、強く風向も安定している海上だと目標をさだめた。
海岸から12マイル(192km)、水深20mを基準とし、それ以内の地点に建設した発電風車からは、1kWh当たり9。1ユーロセント(約12.4円)で12年間買う。
12マイルより1マイル遠くなるごとに0.5ヵ月間、20kmより1m深くなる毎に1.7ヵ月間、12年より9.1ユーロセントで買う期間を長くする。

9.1ユーロセントで買う最長の期間は20年。その後6。1ユーロセント(約8.3円)に下げられる。この新法の考え方が明らかになった2004年初め以降、発電風車の建設事業者は競って海上風車(オフショワー)の建設計画を打ち出した。

2004年初夏段階で、すでに事業認可を受けたものが、事業者プロコン ノルトが北海のボルクム島の西に建設する80万~100万kWの事業、事業者ブーデンディークがやはり北海のブンテンディークに建設する24万kWの事業、事業者プラムペグがこれも北海のボルクム島岩礁地に建設する74万6000kWの事業、事業者エッセントが2004年から2005年にかけて北海のヤーデ川河口に4500kWの試作品を建設する事業、さらに事業者アルカディスがバルテイック海のリューベク湾に建設する2000kWの浮遊型の試作品。以上6事業者が実施する6事業の事業認可が下りている。これら事業認可済みの事業だけで、総発電能力は179万2500~199万2500kWになる。

そのほか事業の認可のためのヒアリングがすでに終了した事業が、北海に事業者ウインドランドのプロジェクト「メアウインンド」の81万9000kW、事業者ノードシーウインドパワーのプロジェクト「グローバルテク1」の144万kWなど10事業、合計3174万3000kWあり、バルト海には事業者AWEのプロジェクト「アルコナベッケンズユートスト」の100万5000kW、事業者オフショワウインドパワーと事業者、ウムヴェルトコントルとの合弁企業のプロジェクト「アデレルグルント」の97万kWなど5事業、合計306万kWがある。

ここでヒアリングには第1段階と第2段階があり、第1段階は初期申講のためのもの、第2段階は事業認可を得るための公聴会だが、ここではどちらかのヒアリングを終えているものをヒアリング終了とした。
さらに事業認可のヒアリング待ちの事業が、北海に事業者プラムペグのプロジェクト「ユーレスファルネ」の1350万kWなど11事業、合計2533万6500kW、バルト海には同じ事業者プラムペグのプロジェクト「ベルトジー」の41万500GkWなど5事業、合計56万430GkWがある。
数年後にはこれらの事業は完成すると思われるので、その時には、海上のオフショワだけで、6249万6300~6269万6300kWにもなる。このほか陸上にも2003年末で1460万9000kWの風車があり、これもその後数年間で拡大すると見られるので、この時点でのドイツの発電風車は8000万kWは超えているだろう。(つづく)

主役に育つドイツの風力発電(2)
~ 海上への誘導策が功を奏し急拡大へ ~
井田 均/市民エネルギー研究所
「地球号の危機ニュースレター」No.295掲載



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隔路は送電線

ところでドイツでは風力発電からの送電線の敷設は電力会社が負担することになっている。これまでドイッで風力発電が普及した1つの理由にあげられる。送電線の建設まで風車建設事業者の負担とされている日本と大きな違いだ。

これまで陸上に発電風車が建設されていた時は、電力の配電線と送電線が併用でき、電力会社にとって大きな負担にはなりにくかった。だが風車が海上に建つと話は違ってくる。専用の送電線を敷設しなければならない電力会社の負担は大きい。

風車建設の事業認可が下りた6事業の中で、3事業が送電ケーブルの許可待ちとなっているのはそのためだ。このままでは、電力会社の送電線建設の遅れでドイツの発電風車の拡大が遅れることが懸念される。



送電線の建設費は

ところで、ドイツの海上風車の送電線の建設費はどれくらいなのだろうか。まず石川島播磨重工業に聞いた。1基2500kWの浮体型発電風車を5基セットにした合計1万2500kWの風車を2007年に建設することを計画している企業だ。
1基1000kWの風車を20基、海岸から12kmの海上に建設したケースを想定したというデンマークの試算を教えてくれた。230万ユーロが総事業費だという。1ユーロが135円だとすると、3億1050万円だ。

次に同じく海上浮体型の発電風車を研究しており、石播より1年早い2006年の建設を目指している日立造船に闘いた。エネルギープラント事業部の村上光幼(みつのり)氏によると、現在試算中だという。1基2000kWから5000kWの風車を10基、海岸から3~5kmの所に建設する場合を想定。送電線の敷設経費は1km当たり1億円になり、風車相互は300~500m離すので、必要な送電線の長さは6&km程になるという。従って総費用は6億円。

石播と日立造船の話は分かった。だが、海上風車が6000万kWを超え、海岸からの距離が数百kmにもなるドイツの送電線の建設費を推測するには、両方ともスケールが小さすぎる。



8兆円超す費用

そう話すと村上氏は、「日本海洋開発産業協会(JOIA)の試算に関った古河電工の石井健一氏を紹介しましょう」といい、連絡先を教えてくれた。

石井氏にドイツの海上風力の現状と送電線の建設が風力拡大の障害になっていることを話し、費用の試算をお願いした。手づくりしたドイツの海上風車建設計画図も送った。
石井氏は、「送電距離が50kmを超えると、交流で発電した電力を直流に変換して送った方がロスが少ない。交直変換装置の建設も必要になる」などと言い、2、3日中に試算してくれると約束してくれた。

楽しみにしていた石井氏の試算は私を納得させるものだった。
6000万kWの海上風車から、水深20mの海を100km電力を送電する送電線建設費用は、基幹ケーブルと風車間連携ケーブルに分かれる。またその他に、ケーブルに付随し、交直変換機と昇圧用トランス等の電力用機器も必要となる。

まず、基幹ケーブルは、直径20mmの芯を、紙に油を染み込ませたもので絶縁した被服で巻いた直径70mmの500kV用のものが60本必要で、この費用は1兆8000億円かかる。
次に風車間連携ケーブルは、1本の直径が25mmの電線を3本まとめ、全部の直径を150mmにした3芯の架橋ポリエチレン絶縁ケーブルの交流6000回線分必要で、この建設費用は2兆3000億円かかるという。

さらに500kVの交直変換機と昇圧用トランス等の電力用機器が、これらとほぼ同額かかるという。そうなると、海上風車の送電線関連費用は8兆2000億円かかることになる。この費用をドイツに4社ある電力会社が負担することになり、電力会社が送電線の建設に消極的とも思われる動きを示しているのも無理からぬ所と言えそうだ。このままでは発電風車の建設事業者の旺盛な海上風車建設意欲がムダ花になる可能性も懸念される。



ドイツ国民の決断を望む

そこで提案だ。海中の送電線の建設費の一部をドイツ連邦政府が補助したらどうだ。風力発電拡大・脱原発は今やドイツの国是ともいえるだろう。国の予算を割くことに国民の同意は得られないのだろうか。

ドイツでは、この風力発電の拡大も一因となり、国民の電力料金の負担の拡大が問題になっている。ドイッ電力協会が調べた「ドイツ家庭用電気料金の推移」を見ると、3人家族の月額の電気料金は、96年の50ユーロから2000年には40ユーロ近くまで低下したが、その後上昇、2004年には52ユーロを超えている。産業界にもドイツの電気料金が高いことを嘆く声が強い。安いフランスの電力を輸入する動きも出ている。
そうした中で、さらなる負担増は苦しいに違いない。だがここが踏ん張りどころだろう。ドイツ国民の重い決断を期待したい。(了)

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沖合で風力発電、採算性を調査 秋田


朝日2012年1月18日

 秋田市沖の日本海に発電用の風車をつくることができるか、調査が行われている。洋上発電は建設地の制約が少なく、欧州で活発だ。日本では台風や津波対策が求められ、課題も多い。3月まで海底の地形や風向、風速などを調べ、事業の採算性が判断される見通しだ。

 調査は昨秋から、大手ゼネコンの大林組と、測量や環境分野に強みを持つ国際航業(いずれも東京都)が行っている。両社は、独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO、川崎市)が公募した自然エネルギーの技術研究開発事業を受託した。

 調査海域は、秋田港周辺から沖合数キロの地点。洋上の風車は海中に基礎を打ち込む「着床式」を想定しており、適地を探る考えだ。

 NEDOは、洋上発電では住宅密集地を避けるなど、陸上での立地面の制約がないほか、景観面でも住民の理解を得やすいとみている。秋田市沖の日本海は年平均で風速7メートル以上あるといい、事業化の可能性も高いとして調査対象に選ばれた。

 欧州ではデンマークやイギリスなど、風の強い北海沿岸を中心に洋上発電が盛んだ。駐日デンマーク大使館によると、同国では最初の商業用洋上風車が1991年に完成し、送電を始めた。同国は2050年までに、発電で使う石油や石炭をゼロにする政策を打ち出し、風車など再生可能エネルギー関連の産業も成長しているという。大使館の担当者は「近年は洋上風車の大型化と、より沖合に設置する動きが強まっている」と話した。(大隈悠)


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tomo

Author:tomo
ジャーナリスト、池田知隆のブログです。最近の記事、イベント情報などを掲載しています。

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