04 10

MBS「たね蒔きジャーナル」特別報道番組から2012040902

4/9 永岡です、毎日放送ラジオで、たね蒔きジャーナルのスタッフによる、福島第一原発作業員への、上田崇順(たかゆき)アナウンサーの取材の特集があり、いつもの水野晶子さんの司会の元、上田さんの声をお届けいたします。

 福島事故には、重大な情報が隠され、SPEEDIが予測していたのに、官邸、保安院、どこも情報を出さず、住民は被曝させられた。メルトダウンも保安院の一人が事故翌日に指摘したのに、それを隠したのです。

 今、本当の姿が見えているのか?それは原発作業員の実態で、水野さんのところに防護服(タイベックス)、全面マスクがあり、その作業員を映像で見ても、声は聞こえない。その作業員、ラジオだからの情報なのです。

 上田さん、20人の作業員の声を聞いています。

 朝5時、大型バスが来て、いわき市に3000人の作業員の大半がいるのです。作業員への取材は大変で、取材拒否ばかり(マスコミの取材に答えたらだめらしい)。それでも、重い口を開く人がいるのです。 

 「建物はマッチの木で作ったような状態でぶらぶら、その下で働く、壮絶です」

 「大変なところ、グチャグチャ、東電も隠さざるを得ない。1~3号機から煙、瓦礫だらけ、鉄板がひん曲がっている」

 「本体がむき出して、建屋の屋根と鉄骨も崩れて、よく放射能が出なかった」

 事故後、入った作業員は、崩壊のすさまじさに驚き、また放射能放出への認識の甘さもあった模様です。

 3月12日の爆発は、格納容器内ではないと枝野氏が言い、爆発の危険性を否定。しかし、爆発は14,15日と続いたのです。

 原発内の安全対策、「自分たちもロクに分からない。線量計を当てて、高いところもあった。みんなそうだった。膚が露出していた。そういうところの指導が徹底していなかった。痛みもない」

 作業員によっては、ヨウ素剤の指示があったものの、飲んだ方がいいと言うものの、服用したら14日で検査しないといけない、ポケットに入れっぱなしでたまりっ放しであったのです。ヨウ素剤が何か、話されていなかったのです。

 作業は過酷で、「テレビの何倍もしんどい。全面マスク、呼吸が困難、話も出来ない。携帯もマスクからでは分からない。防護服を着て、体力的に持たない」のです。

 「線量計、ブザーが鳴るまですぐで、30分かからなかったのです。1ミリの被曝を30分で浴びるのに、痛くも痒くもないのです。あの仕事をやれと言うのに、30分では何もできないのです」

 こういう労働、政府はりかいしていなかったのです。

 事故から3週間、当時の菅総理がJヴィレッジを訪れて、作業員はここで防護服を着て原発へ行く。菅総理、原発をコントロールできるようにと言い、この様子の作業員、「菅総理はJヴィレッジしか来なかった、石投げてやろうかと思った、みんな怒っていた。一日入って、物を運ぶ仕事でもしたらいい、涼しい部屋でハンコ押すだけではダメである」と言っていた。

 作業員は、労働環境だけでなく、賃金にも不満があり、1日7000円、12時間拘束であり、4~5次下請け、東電がくれてもピンハネされるのです。

 4~5次下請けの作業員が多く、ピンハネに怒っているのです。なぜ政府が改善してくれないのか、なのです。同じ仕事をして被曝しても賃金が違うのです。

 元請けの話では、一人最低賃金の3倍(2.5万円)もらっていると言うものの、下請けに出して、しかし詳しく言えない。末端の賃金を言うのも聞くのも違反なのです。賃金の7割以上がピンハネされ、いくらで雇われているか、聞いてはいけないのです。信じられない労働の実態があるのです。

 水野さん、労働の現場は想像以上であり、弁護士の中西基さん、20次下請けで、ピンハネ率93%もあるのです。東電に取材したら、東電は請負と契約して、その先は知らない。法令順守をするよう伝えていると言うのです。

 被曝して作業をすることで、法律では年間1ミリシーベルトなのに、福島では250ミリになり、将来ガンになる確率が上がるものの、急性障害は出にくいものの、そのことは作業員には伝えられていないのです。

 上田さん、仕事場を離れた作業員にも聞きました。駅の裏の飲み屋街、作業着姿の男性がいて、原発で働き、ここで疲れをいやす。しかし、仲間と飲むことはないのです。「東電ももとの体質、お山の大将になっている」と言い、東電の対応が変わることを示唆し、自分の発言で同僚も仕事を失うと言うのです。他の作業員に聞くと、5人組で、一人何かあったら、全員退出であり(喧嘩など)、替わりはいると言うのです。連帯責任で、最初から言われており、こんなことがまかり通る世界なのかと驚くのです。東電は、そんなことは聞いたことはないと言うだけです。

 しかし、東電への不信感は深まり、食中毒とかあり、次の日に初めて知り、弁当か何かに出て、前に言ってくれという世界なのです。置き去りの世界なのです。何もかも隠しているのです。ひとつだけなら微々たるものだが、何か隠していないか、疑心暗鬼になるのです。

 正確な情報を出してほしい、各地点の線量だけでも出してほしい、そこは危険と仕事ができる。どこがどれだけ危険か分からないのです。

 安全意識が以前より低下している指摘もあり、行き返りは防護服着なくていい、線量が下がっていると言う。赤、白のマスクがあり、それを付けるのに、ここ2,3週間は、建屋で働く人間以外はチャコールフィルターはいらないと言われた。日々被曝しているのに、無理に被曝させられる、なぜ自分たちを守ってくれないのかと言うのです。

 作業員も不安になり、隠蔽の場面を見た人もいるのです。吉田所長が本当のことを話そうとしたら(現場、作業員の状況)、取り巻きがついてしゃべらせないようにしていたのです。本当のことを言ってよ、その方がいろいろな人間の案が出るのです。

 情報隠ぺいが、事故の収束を遅らせているのです。

 事故から1年、建屋のところに走ってやってくれとなり、放射能が高く、そういう仕事しか出来ない。下準備、後片付けとかできず、進捗がものすごく遅いのです。

 行っていないところに行き、ここ、こんなかよぅと、それだけひどいのです。こんな格好でいいの?2号機は一切触っていない。1号機はカバーしているのに、2号機は温度が上がっているのに何もしていない。3号機の作業員は怖いのです。

 1年経っても、作業員は放射能におびえて作業しているのです。

 野田総理、冷温停止宣言を昨年の暮れにしましたが、作業員は、この発言に、収束宣言と言っても、現場から見たら何も変わっていない、総理、何を言っているのか、なにを持って収束なのか。放射能は漏れないことを言うのに、何ひとつ変わっていない、放射能は出て、作業員は被曝しているのです。総理の収束宣言は、作業員の目から見たものと、あまりに違うのです。

 原発についてどう思うか聞いたら、言えない、なければないで夏も冬も越えられる、なかったら、これから日本で何も出来ない。日本は原子力国、仕事も雇用も減ると言う声があり、考え、悩みながら、原発の存在理由を見つけるように答えたのです。

 別の作業員は、爆発して、これから何十、何百年戻れない。みんなだからがむしゃらにやっているのに、何も変わらない、こんなリスクがあると初めて知った、それでも動かすとは信じられないと言うのです。まだやるのか、なのです。

 上田さん、これが原発を動かすのに重要な証言と言われました。

 水野さん、作業員には関西弁の人も多く、地元で仕事がなく、仕事を求めて原発、そこに貧困があり、原発を生活の糧として、働かないといけない。原発は貧困とセットになり維持されていると言われました。

 作業員の言うことと、政府の言うことに乖離があります。

 その後、この前放送された、小出先生と、東工大の澤田さんの対談が採録されました。

冷温停止について、澤田さん、冷温停止は2つあり、壊れた燃料が移動し、圧力容器の底か、メルトスルーして格納容器の底にあるのか、見ないと分からないが見えない、それが冷やされているか。圧力容器の温度計を見ると冷えている。今冷やして、除染して、まわっている水の温度を見たら、極端なことにはなっていない。蒸気も出てこない、放射能も減っている。環境への影響は抑えられていると言うのです。

 小出先生、放射能が環境に出てしまい、被曝する。融けた炉心がどこにあるかが問題で、冷温停止は圧力容器が健全で、水を蓄えられることを言い、しかし圧力容器の底が抜けており、炉心は下に落ちて、格納容器は放射能を閉じ込める最後の防壁で、それが破壊されている可能性があり、確かめられず、測定器もない。分からないのが原子力の問題で、分からないのに安定しているというのは正しくなく、格納容器の底を破っている可能性があれば、その防護が必要と言うのです。

 作業員の現実、澤田さんが原発推進の根拠は、下請け、9~10次請けがあり、どういう環境で作業しているか聞いている、被ばく管理が甘く、確認できない。作業環境は水素爆発のあと、放射能の付着した瓦礫が散乱し、無人のブルドーザーで片づけられ、現場の作業員の被曝は以前より軽減している。しかしガンマー線の管理がいるのです。

 小出先生、作業員は、チェルノブイリで4号機一つ壊れたものを収束させるために、60~80万と言われる軍人、労働者が集められた。日本でそれだけ集められるか、難しい+3つの原子炉が爆発し、4号機も危機で、この事故をどうやって収束するのか、人類が経験していない。万の単位では足りないのかも知れないと言うのです。

 澤田さん、チェルノブイリは、格納容器はなく、福島では一部破損しているが、チェルノブイリで核暴走して、福島より過酷で、融けた燃料がむき出しになり、それを止めるために事故後1週間に何十万人投入された。そこで数十人死んだ。福島は、融けた燃料の回収はハードルが高いが、ロボットでも出来ない。人を使うと被曝する。どういう形で出来るか、チャレンジで、時間的な余裕が福島にはあり、冷却ループを回して冷やせる。出てくる放射能は下がり、次の策は出来ると言うのです。

 地震大国でなぜ推進すべきか、澤田さん、福島だけでなく、女川、東海もやられたが、プラントがどうなったが、壊れなかった原子炉を見て、重要なところが壊れなかったところを見たら、これからも成り立つと言うものです。この20年、地震に関する知見が増えて、耐震補強している。断層のデータと照らし合わせて、条件に合わせたものも出来ると言うのです。

 小出先生、安全な原発は出来ない。東海原発は地震を想定せず作った、みんな同じ。こういう条件で建てるが、時が経つとまずいところが出て、小さな事故から大きな事故まで起こるのです。人間、覚悟がいるが、覚悟して対応できるのではないのです。

 澤田さん、地震対策は地震計の感度を上げて、速く冷やせば出来る。韓国は原発を倍に増やす、中国は100基以上作る、日本は積極的に関与すべきと言うのです。

 小出先生、韓国からも原発を無くすべき、中国も、そのために日本からも撤退と言われました。

 この論議より、作業員がこれからどれだけ被曝するか、分からないのです。

 作業員、ガンになる確率が高い、対処法の書物を読み、紛らわさないとやっていられない。国は、原発で作業したからガンになったと補償してくれるのか、とコメントしていました。

 別の作業員は、どこにいるか分かると安心。しかし、仕事で行っているとしか言えない。子供がディズニーランドに連れて行ってくれと言う。電話しない。連絡のないこと=無事だから、電話すると、帰りたくなるからと、言われました。

 放射能は付きまとう。不安はある、原発に行ったからという目で見られるがつらい。他の仕事をして、原発へ行っていたと分かるとクビになるのがいやであるし、怖い。これを隠して結婚して、その後発覚したら、目に見えないもので、不安が残ると言うのです。自信を持って原発へ行ったと言いたいが、それで何と言われるか、不安なのです。

 水野さん、命を削る覚悟、差別への恐れ、幸せな暮らしを絶たれる人がいるが、彼らなしで、我々の安全は保たれない。これが、原発の今の姿と締めくくられました。



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ジャーナリスト、池田知隆のブログです。最近の記事、イベント情報などを掲載しています。

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