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未稼働原発、フィリピンで観光地に 炉内見学も

未稼働原発、フィリピンで観光地に 炉内見学も
国内外から注目、電力再考の場
日経2012/5/13 9:31

 一度も使われていないフィリピンの原子力発電所が観光地として生まれ変わり、注目を集めている。28年前の完成以来、政治に翻弄されて稼働することのなかったバターン原発。昨年の東京電力福島第1原発事故を受け、政府が「原発ツーリズム」に方針転換したところ国内外から参加者が相次いでいる。燃料棒のない原子炉の中で、人々は身近な電力について再考する。


一般公開を始めたバターン原発には昨年約3400人の観光客が訪れた

 マニラ首都圏から約150キロ。南シナ海に面した山道を抜けると、突如巨大な建屋が姿を現す。昨年5月に観光省がバターン原発の一般公開を始めてから、国内だけでなく日本など海外からも観光客が訪れる。昨年は約3400人、今年に入ってすでに2600人と参加者は増えている。

 ツアーは約1時間半で、参加費は150ペソ(約300円)。原発の構造や歴史などについて講義を受けた後、建屋の内部を見て回る。「核燃料は取り除かれているので安全。原子炉の中に入れるツアーは、世界中でここだけです」と元原発職員でガイドの男性、レイナルド・パンザランさん(57)が説明する。

 古めかしい機器が並ぶ中央制御室や、直径3メートル近い配水管、原子炉を囲む厚さ1メートルのコンクリートの壁――。巨大な原子炉の中に入ると、参加者は緊張した面持ちで説明を聞いていた。



原子炉内で観光客に原発の仕組みを説明するガイド(右から2人目)

 在日米軍に勤務する弟がいるという女性看護師のグラディス・サンティアゴさん(41)は福島原発の事故後、放射性物質が広がったことや、近隣の住民が避難した話などを聞いた。「電力は生活に必要だけれど、もし事故があった場合は近くに住む私たちが最も被害を受ける」と複雑な心境。「私たちは原子力についてもっと勉強すべきかもしれない」と話していた。

 「生徒たちにとって、素晴らしい経験だった」と話すのは、地元の高校生約30人を引率した女性教師、シメナ・バースさん(36)。「電子機器から小さなネジまで、たくさんの部品があることを知った。もし一つでも欠けたら多くの人の命に関わるだけに、安全を最優先にしないといけない」

 経済成長が進むフィリピンでは電力需要が高まる一方で供給が追いつかず、慢性的な電力不足が指摘されている。アキノ政権は原発推進派だったが、福島原発の事故を受けて方針転換した。政府は南シナ海に眠る天然ガスなどの資源探査を進めているほか、太陽光や風力など再生可能エネルギーの比率を高める道筋も探っている。

(バターンで、佐竹実)

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2012年5月13日 (日)
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/511-2b60.html
アレバ社ウラン鉱山の労働者が肺癌で死亡
-仏裁判所、アレバ社に有罪判決「許されない過ち」/ルモンド紙(5月11日)
原子力発電の燃料となるウラン。ウランを採掘するためのウラン鉱山でも、被ばくにより癌に亡くなる関係者が報告されています。大企業を恐れ口をつぐんできた労働者とその家族達は今、公正な裁判と補償を求めて声を上げ始めています。

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ムラン市(注)の社会保障裁判所は5月11日、アレバ社がニジェール(西アフリカ)に所有するウラン鉱山で働いていた同社の系列会社の元社員が肺癌で死亡した問題に関し、アレバ社への有罪を言い渡した。被害者・家族側の弁護士が公表した。

肺癌で死亡したのは、ニジェール北西部のアコカンという地域でウランを採掘するアレバ社の系列会社でニジェール国籍のコミナック社に勤めていたセルジュ・ブネル元社員。1978年から1985年にかけてコミナック社で働いた後、2009年7月に死亡した。59歳だった。被害者の娘であるペギー・ブネル氏は法廷弁論で、ブネル氏が死亡する数ヶ月前に、肺病の専門医より「癌の原因はウランの粉塵を吸い込んだことによるもの」との指摘を受けていたと説明した。


●「許されない過ち」

裁判所は、アレバ社がコミナック社と共にブネル氏を雇用していたことから、共同雇用者として「許されない過ち」を犯したとの判断を示した。被害者の家族を代表するジャン-ポール・テッソニエール弁護士によれば、セルジュ・ブネル元社員の妻は今回の判決により、当初の同社員の年金の倍額と被害者が生きていた場合にもらうことができたと考えられる給与の受け取りが可能となる。また今回のアレバ社への有罪判決により、被害者の家族は健康保険基金に対し被害額と利子を合わせた上限20万ユーロ(約2千万円)までの請求を行なう権利を得ることになる。

アレバ社はこれに対し、

「ムラン裁判所による判決については理解していない。」
「判決文の全文が入手でき次第、我々には控訴する権利があります。」

と述べている。同社は「(ブネル氏の)肺癌と(同氏が)コミナック社で働いていた事実の間にある因果関係は証明されていない」と推定しており、健康保険基金はアレバ社に対し労働災害の責任を問うてはいないことを明らかにした。又、健康保険基金がアレバ社に被害者への賠償を行なうよう結論したとすれば、「我が社が被害者の最後の雇用先だったから」と述べている。


●アレバ社と系列企業社員の間にある実質的な関係を認定

被害者であるセルジュ・ブネル元社員の娘はこの日、

「とてつもなく大きな喜びを感じています。」

「でもまだ終っていません。きっとアレバ社は控訴するでしょうから。」

と述べた。その上で、

「今回の判決は他の被害者にとっても救済の突破口になると思います。」

とも話した。多くの被害者がアレバ社を恐れ、訴えることを躊躇しているという。又、他に少なくとも2件、類似の裁判が係争中だと言う。

被害者の家族を代表するテッソニエール弁護士は、

「難しいケースです。」

と述べる。

「司法上は、アレバ社は被害者の直接の雇用主ではありませんでした。でも、安全対策やウラン鉱の採掘条件を決めているのはアレバ社です。」

「裁判所は、現実にある企業と労働者の間の関係を考慮するために、見かけの契約関係を超えた関係が存在することを認めたのです。」

と推察している。

(抜粋、一部編集)

(注)ムラン市はパリの南東、セーヌ河のほとりにある歴史ある町。6世紀の文献にも既にその名前が記されていたという。http://ja.wikipedia.org/wiki/ムラン

○画像で見るムラン市
http://www.google.co.jp/search?q=Melun&hl=ja&client=safari&rls=en&prmd=imvns&tbm=isch&tbo=u&source=univ&sa=X&ei=TKevT8DuC4HWmAWjppyqCQ&ved=0CJEBELAE&biw=1268&bih=618 

(Le Monde.fr & AFP, ≪ Areva condamne apres la mort par cancer d’un
ex-salarie d’une mine d’uranium ≫, Le Monde, 2012.04.13)
http://www.lemonde.fr/planete/article/2012/05/11/areva-condamne-apres-la-mort-par-cancer-d-un-ex-salarie-d-une-mine-d-uranium_1699804_3244.html

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フランス原子力庁最高顧問、福島原発第四号機・核燃料プールの危険性を指摘「大地震が起きれば、再び大惨事に」「一刻も早い対応を」/ルモンド&リベラシオン(5月3日)
http://franceneko.cocolog-nifty.com/blog/2012/05/53-e776.html
ルモンド紙とリベラシオン紙は5月3日、去る2月に福島原発を視察したフランス原子力庁(CEA)の最高顧問ベルナール・ビゴによる福島原発第四号機への発言を掲載しました。フランスの原子力を推進する原子力庁の最高幹部は、第四号機の燃料プールに残された大量の使用済み核燃料が予断を許さない危険な状態にあることを指摘し、新たな地震による大惨事再来の可能性を予見しています。そして、核燃料を一刻も早く安全な場所に移すべきと警告しています。

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●「福島原発の危機的状況、続く」ルモンド紙(抜粋)

建物には近寄れず、汚染水の保管場所は不足、そして新たな爆発の危険がつきまとう。福島原発事故が始まってから1年と2か月余りが過ぎた。しかし、事故を起こした福島原発は依然として厳しい状況にある。約3千人の作業員たちが破壊された現場の整理と事故の収拾に追われる現場では、新たな大地震が起きれば再び大事故が起きる危険にさらされている。昨年3月11日から今年の3月11日までの間に日本で起きたマグニチュード6以上の地震は、97回にのぼっている。地震の活動は収まっていない。

1535本の燃料棒が格納されている福島原発第四号機は、見るからに脆弱そうに見える。この原子炉の内部は、爆発によって構造がもろくなっている。去る2月、フランス原子力庁のベルナール・ビゴ最高顧問は日本を訪れた際、福島四号機の燃料プール(から使用済み核燃料棒を運びだしプール)を「空にする」必要があると警告した。4月上旬には、同様に米国のロン・ワイデン上院議員が第四号機・燃料プールの危険性を公けの場で指摘し、事故が起きれば昨年3月11日に起きた福島原発事故を上回る量の放射性物質が放出される大事故につながる可能性がある、と述べている。


● 「福島原発では誰も『原発を止めろ、私たちは間違いを起こしている』と言う勇気のある人がいなかった」ベルナール・ビゴ原子力庁・最高顧問へのインタビュー/リベラシオン紙(抜粋)

リベラシオン紙:「(2月に福島原発を視察した時、)福島原発の建物はどのような状態でしたか?」

ビゴ最高顧問:ショックを受けたのは、水素爆発によって何もかもが破壊されてしまった様子を見た時でした。日本人たちは特に第三号機・四号機の周りを中心に懸命に瓦礫を集める作業を行なっています。原子炉を取り囲む建物の掃除にとりかかるため、クレーン車が配置されていました。使用済み核燃料がある燃料プールに近づくためです。もしまた地震が起きて燃料プールの中の水が空になったら、再び大惨事になるでしょう。ですから、できる限り早急に使用済み核燃料を取り出して、別の場所に保管しなければなりません。日本人たちは2年後にそれができれば、と期待しています。

(抜粋・一部編集)

(Philippe Mesmer, ≪ La situation demeure critique a la centrale de
Fukushima ≫, Le Monde, 2012.05.03)ウエブ上のリンクはありません。

(A Fukushima, personne n’a eu le courage de dire ≪ stop nous faisons une
erreur ≫, Liberation, 2012.05.03)
http://www.liberation.fr/terre/01012393621-a-fukushima-personne-n-a-eu-le-courage-de-dire-stop-nous-faisons-une-erreur

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【「最後の」原発大国フランスに「脱原発」大統領】

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仏大統領にオランド氏=社会党から17年ぶり-サルコジ氏再選ならず
 【パリ時事】フランス大統領選挙は6日、決選投票が行われ、即日開票の結果、最大野党・社会党のフランソワ・オランド前第1書記(57)が、右派与党・国民運動連合(UMP)から再選を目指したニコラ・サルコジ大統領(57)を下し勝利を決めた。社会党の大統領は1995年に退任したミッテラン氏以来17年ぶり。再選を目指した現職大統領の敗北は、81年の選挙でのジスカールデスタン氏以来31年ぶり。
 仏メディアによると、オランド氏の得票率は51.8~52%。新大統領は15日までに正式に就任する。任期は5年。
 サルコジ氏は大勢判明後、パリ市内の集会場で「オランド氏が大統領だ」と敗北を認めた。また、自身の身の振り方について「あなたたち(一般市民)の一人になる」と述べ、政治の第一線から身を引く考えを示した。(時事2012/05/07-04:31)
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仏 債務危機で問われる舵取り 社会党勝利なら「脱原発依存」
産経 2012.1.3
 4月のフランス大統領選は再選を目指すニコラ・サルコジ大統領(56)と、ミッテラン元大統領以来17年ぶりの政権奪回を狙う最大野党、社会党の候補、フランソワ・オランド前第1書記(57)の2人を軸にした戦いとなる見通しだ。ドイツのメルケル首相と並ぶ欧州のリーダーとして、深刻な債務危機に対処する指導力が問われる。「脱原発依存」を掲げるオランド氏が勝てば、原発大国のあり方に影響も出そうだ。・・・・・ 一方、社会党は環境保護政党「ヨーロッパエコロジー・緑の党」と、電力の原発依存度を現在の75%から50%に下げ、58基の原子炉のうち24基を25年までに閉鎖することで合意した。政権交代は他国の原発政策にも影響を及ぼしかねない。・・・

(ベルリン 宮下日出男)

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原発大国フランスが政策転換?
日経ビジネス 2012年1月23日(月)

 欧州の“原発大国”が岐路に立たされている。電力の75%を原子力発電で賄っているフランスが今年、原発政策を転換するかもしれない。

 きっかけは、今年4月の大統領選だ。現在、支持率で現職のニコラ・サルコジ大統領を上回るのが最大野党の社会党の前第1書記、フランソワ・オランド氏である。このオランド氏が、原子力政策の見直しを公約に掲げているのだ。

 その中身は、現在稼働中の58基の原子炉を寿命が訪れたものから順次廃炉にして、2025年までに24基に減らす。それにより電力の原発依存度を50%以下に引き下げるというものだ。

 1970年代の石油危機以降、原子力政策を安全保障の根幹に据えてきたフランスにとって、原発依存度の引き下げは国家戦略の大転換を意味する。

 サルコジ氏の与党・国民運動連合と同様に、オランド氏の社会党も従来は原発推進の立場だった。世界有数の原子力国家であることは政治・経済の両面で国益にかなうというのは与野党の共通認識で、原発政策の是非が国を挙げた論争になることも、ほとんどなかった。

 だが、福島第1原子力発電所の事故が状況を変えた。オランド氏が、脱原発を主張して人気を集める緑の党との選挙協力を取りつけるために、原発半減を打ち出した。

 福島第1原発事故の後、フランスの原子力産業は世界的な原発需要の失速や安全対策強化によるコスト増で打撃を被っている。世界最大の原子力企業アレバは、2011年の営業損益は14億~16億ユーロ(約1400億~1600億円)の赤字になった見通しで、2015年までに10億ユーロ(約1000億円)のコスト削減をすることを打ち出している。

 1月3日には、規制当局である原子力安全機関(ASN)が、福島第1原発事故を受けて実施していた原発の安全性評価の結果を公表。ASNは、今すぐ停止しなければならない原発はないとしながらも、原発の継続運営には福島第1原発事故のような深刻な事態への早急な対策が必要とした。洪水に耐えるバックアップ電源の確保などの安全強化策には、巨額の投資が必要となる。
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ジャーナリスト、池田知隆のブログです。最近の記事、イベント情報などを掲載しています。

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