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東電社員から、医師へ-あなたの知らないフクシマの事実

2012年11月13日
http://onodekita.sblo.jp/article/60022370.html
東電社員から、医師へ-あなたの知らないフクシマの事実
 以前、フクシマの医師会報に載った論文をこちらのブログに掲載しましたところ、著作権違反だと糾弾され、仕方なく削除したことがあります。著作権はたしかにやっかいです。現在自費出版をするべく準備をしていますが、この著作権には悩まされました。

 前振りが長くなってしまいました。私は、東大を卒業して、東電の原発技術者をしたあとに、現在は熊本市内で開業しています。自分で言うのもなんですが、まるでウソのような経歴ですので、信じられないと主張する人たちがいます。他人からなんと言われようと全く気にしませんので、どうでもいいのですが、時々は証拠を出そうなどと考えています。

 今回は、今月号の医師会報に載った私の文章を紹介させていただきます。私としては著作権を放棄したつもりは毛頭ありませんので、ここに載せますし、転載は自由とします。ただし、引用元はきちんとお書きください。(それは、このブログ全般について当てはまります)


このテキスト原稿

題名 東電社員から、医師へ-あなたの知らないフクシマの事実

 昨年の3月11日に、7メートルを超える地震を福島沿岸をおそったことをきいたときに、どうしようもない無力感に襲われ、3号機が爆発したときには家族の前で泣き崩れました。今の現実を見ると、心配しすぎのように思われるかもしれませんが、本当にそうでしょうか。
 私は1988年に東京大学を卒業し、-親方日の丸、楽してそこそこの生活-を夢見て、東京電力に入社。配属先は、福島第二原子力発電所で、5年間現場の技術者として勤務した後に1993年には本店原子力技術課安全グループに転勤となりました。当時の上司は、図らずも全員がテレビに出てくる有名人となってしまっていました。(事故当初に広報をしていた武藤栄副社長は、私の課長でしたし、福島第一原子力発電所の高橋毅所長は、私のグループ長、そして、現在広報を担当している尾野氏は、同じ課の同僚でした。)順当にいけば、構成員の一因になっていたのは間違いありません。
 本店勤めを始めて2年たった1995年-阪神大震災、オウム真理教の事件が起きた年-に会社を辞めました。その後、幸い熊大医学部に入学することができ、現在は医師を職業にしています。医学部に入学してからも、そして医師になってからも、「なぜ、あの東電を辞めてまで、医師になろうとしたのか。勉強が好きだからか。」といった質問を良くされました。最初のうちは「原子力は危険で、あのような仕事で飯を食っていたくなかった」と答えていたのですが、ほぼ全員から「だって原子力発電所は安全だと国もいっているし、そもそも原発がなければ、電気が足りないでしょう。」と言う反論を食らうのがオチでした。
 原子力の危険性によく知っていたはずなのに、全く周りに話してこなかったことを反省する意味も含めて、事故が起きてからはブログをほぼ毎日書いています。次のことご存じでしょうか。
・福島原発では50センチ以上の地盤沈下が起きた。3号機はその爆発の形状から使用済燃料プールの核爆発という説がある。
放射能の飛散量は、チェルノブイリをはるかに超え、その影響は北アメリカ西海岸、アラスカ、シベリアまで及ぶ。海洋汚染は前例の内ない規模で、現在はハワイ沖にまで達している。
・広島原爆投下後に、骨などの奇形を伴う頭の小さい知的障害を持った子どもたち、が多数生まれており、原爆小頭児として現在も20名近くの方が存在している。
・今現在においてもフクシマからは、毎時1000万ベクレルの放射能が新たに放出されている(収束などしていない)
・原発立地点-大熊町-の汚染は、チェルノブイリの最汚染地域よりも40倍もひどい


・環境省が放射性物質汚染対処特措法に基づく汚染状況重点調査地域と指定しており、放射性ストロンチウムも検出されている石巻市のガレキが北九州で9月17日から焼却開始され、北九州のみならず、熊本でも鼻血、発熱、気管支喘息などの被曝の影響を否定しきれない症状を持つ子供が急増している。
・北九州のガレキ焼却開始以来、熊本でも降雨の時に県庁に設置してある線量が増加するようになった。
・昨年より日本全国で、虫、鳥の個体数の減少がみられ、本年はモロッコインゲンなどが結実しなくなっている(虫の減少により受粉がうまくできない)。虫の鳴き声も明らかにすくない。
等々、書き出せばきりがありません。こういった内容を日々書き連ねて、ブログのアクセスは600万を超え、ツイッターもときどきバトルをしながら、フォロワー28,000人となっています。
 放射能汚染は、残念ながら未来永劫つづく大変大きな問題です。微力ながら、私なりの方法で今後もその危険性を伝え続けていきたいと思っています。(ブログ http://onodekita.sblo.jp/)

(写真の説明)実物よりも年に見えると言われるツイッターアイコン
@onodekita(フォロワー 約29,000人)

 私の記事を読まれた医師一名から、感想をいただきました。まわりの医師は、「じゃあおまえは、ディズニーランドに行けないな」という非常に恥ずかしい反応だったそうですが、一人の方でも見て、興味を抱いていただければ、望外の喜びです。

肥田舜太郎医師は、事故直後の4月に次のように埼玉保険医新聞に対するインタビューで話しています。
-例えば白血病などはどうでしょう。
肥田 白血病はまだでない。3年以降で、白血病はピークが5年、がんが7年だった。これは必ずピークは出る。医師は知っておいた方がいい。被災者のみんなが放射能障害を心配している中で、「心配しなくていいよ」という医者では通用しなくなる。

 ツイッター上で流れているつぶやきを見ますと、通用しない医師ばかりのように私には思えます。本当に残念な話しです。「こんな話しをできるのは先生だけです。」と話しをされる患者さんが、います。なぜ、放射能に関しては結論を決めつける医師が大半を占めるのでしょう。生命に対する畏敬の念を持たなければ、医師である資格はないと思うのは、私が青臭いからでしょうか。。

◆関連ブログ
私のバックグラウンド-30万アクセス2011年07月02日
放射能と人体(8)ブラブラ病以外の被曝症状とは?2011年12月22日
われわれは原発事故にどう対処すればよいか(肥田舜太郎氏)2011年06月26日
タグ:医師会
posted by いんちょう at 21:48 | Comment(2) | 原子力
この記事へのコメント
細かい事ですが、「前例のない」が「前例の内」になっています。
Posted by 細かい人 at 2012年11月13日 22:11

> -例えば白血病などはどうでしょう。
> 肥田 白血病はまだでない。3年以降で、白血病はピークが5年、がんが7年だった。これは必ずピークは出る。医師は知っておいた方がいい。被災者のみんなが放射能障害を心配している中で「心配しなくていいよ」という医者では通用しなくなる。

 肥田先生の言葉は推測でなく広島の経験に基づいた事実を話されて
います。

 先般ご紹介したベラルーシとウクライナの人口減少も事実に基づいた
統計です。

はっきりしていることは、ナニが起きてどうなっていくのかは、これからの問題です。


世間大半の医者達も残念ながら、事実を知らないんですね。知らなくても
これまでの経験と知識から、推測して欲しいですよね。
教材はあるのですから。

日常の診療業務が忙しくて「ワシャ知らん」じゃ困りますよね。
Posted by ハマの住人 at 2012年11月13日 22:16
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tomo

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ジャーナリスト、池田知隆のブログです。最近の記事、イベント情報などを掲載しています。

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